使い方
- 割引率に、投資に求める最低限の利回り(資本コストなど)を入力します。
- キャッシュフローに、0年目(今)、1年目、2年目…の収入と支出を、カンマで区切って入力します。投資額はマイナスにします。
- 正味現在価値が正なら、割引率を上回る価値を生む投資案です。
- 内部収益率、割引回収期間、収益性指数、年ごとの表で内訳を確認します。
正味現在価値とは
今の1万円と、将来の1万円は同じ価値ではありません。将来のお金は、割引率を使って現在の価値に直します。正味現在価値(NPV)は、各年のキャッシュフローを現在の価値に直して足し合わせた金額です。
NPV = Σ CF_t ÷ (1 + r)^t(t = 0, 1, 2, …)- CF_t = t年目のキャッシュフロー(収入はプラス、支出はマイナス)
- r = 割引率(%を100で割った値)
- t = 年数(0年目が現在)
- 収益性指数 = 将来のキャッシュフローの現在価値 ÷ 初期投資額
NPVがプラスなら、割引率として設定した利回りを上回る収益が見込めます。マイナスなら、その利回りに届きません。複数の投資案を比べるときは、同じ割引率でNPVを比べます。
例:500万円を投資し、5年間で収入が入る案
初期投資500万円、1年目から5年目の収入が120万円、150万円、180万円、200万円、150万円で、割引率5%とします。NPVは約187万9,000円、内部収益率は約16.97%、割引回収期間は約3.57年、収益性指数は1.38です。
割引率を8%に上げると、NPVは約131万7,000円、回収期間は3.8年、収益性指数は1.26に下がります。10%なら、NPVは約98万円です。割引率が高くなるほど、将来のお金の価値が小さくなり、NPVは減ります。内部収益率は、NPVがゼロになる割引率で、この例では約17%です。
結果の使い方
NPVがプラスの案から、投資を検討します。複数の案があれば、NPVが大きい案が有利ですが、投資額や期間が違うときは、収益性指数や回収期間も合わせて見ます。割引率は、借入の金利や、他の投資で得られる利回りを参考に決めます。
収益率そのものを知りたいときは内部収益率の計算、単純な投資の収益は投資収益率の計算で確認できます。将来の1つの金額を現在価値にする場合は現在価値の計算が使えます。
使うときの注意点
- 初期投資は、0年目にマイナスの金額として入力する。
- 将来のキャッシュフローの見積もりが甘いと、NPVも不正確になる。
- 割引率を少し変えて、結果がどう動くかを確かめる。
- 税金、運転資金、設備の廃棄費用などを、キャッシュフローに含める。
- NPVだけでなく、回収期間やリスクも合わせて判断する。
計算の前提と限界
キャッシュフローは、各年の期末にまとめて発生すると仮定し、割引率は期間中、一定とします。物価の上昇、リスクの違い、期中のキャッシュフローは反映していません。
キャッシュフローが2つ未満だと計算できません。投資の判断は、複数の指標と専門家の意見も参考にしてください。
よくある質問
正味現在価値がプラスだと、どういう意味ですか?
設定した割引率を上回る収益が見込めるということです。投資する価値がある目安になります。
割引率には、何%を入れればよいですか?
投資に求める最低限の利回りです。借入金利や、他の投資の期待利回りなどを参考に決めます。
NPVと内部収益率は、何が違いますか?
NPVは金額、内部収益率は利回りで表します。内部収益率は、NPVがゼロになる割引率です。
割引回収期間とは何ですか?
割り引いた後のキャッシュフローの累計が、初期投資を上回るまでの年数です。通常の回収期間より長くなります。